日本商工会議所の小林健会頭は9月17日、定例記者会見に臨んだ。小林会頭は、高市政権の経済政策について、「日本成長戦略」や「地域未来戦略」の策定やこれらの戦略が実行フェーズに入ることを評価した。それに伴い、企業側の予見可能性が高まったことから、「『日本成長戦略』は日本の潜在成長率の引き上げに大いに資する。中小企業の『稼ぐ力』の強化や地域へのきめ細かな配慮にも寄与する」と期待を述べた。
小林会頭は、高市政権について、今後の課題として「第一に17の戦略分野を実行に移す過程において予断なく取捨選択を行い、ワイズスペンディングを徹底すること。第二に中小企業が従来から求めている課題に確実に応え、成長戦略と足並みをそろえて推進していくことである」との見解を示した。
第二次高市改造内閣については、「継続は力なり」との印象を伝え、「多くの閣僚が留任したことで、内閣の骨格が維持され昨今の課題解決に当たり最善の策であり、経済界として歓迎する」と述べた。併せて、「閣僚が交代して政策の予測可能性が損なわれてしまうことよりも、課題認識を共有している閣僚が引き続き着実に取り組んでいく姿勢を評価したい」との考えを表明した。
非上場株式の評価方法の見直しについては、中小企業の「稼ぐ力」を削ぎかねない問題であり、時間をかけて議論をすべきであるとした上で、「事業承継税制の拡充・恒久化と合わせて一体的に練り上げていく必要がある。こうした課題は省庁間の調整のみで解決できるものではなく、まさに『政治の出番』である」と言及した。さらに、中堅・中小企業の「稼ぐ力」の強化に向けた取り組みを支援することが政府の政策方針となっていることに触れ、「『角を矯(た)めて牛を殺す』ような施策は行うべきではなく、そうした意味で今回の見直しは拙速であり明確に反対である」と改めて反対の立場を主張した。
労働時間法制については、労働者の健康確保やメンタルヘルスへの配慮の重要性を踏まえ、働き方改革を推進していくことに反対はしていないとの前提の上で、「一時的な繁忙に対してより柔軟に対応していくために、業務の繁閑に応じて労働時間を配分するなど、現場の実態に即した柔軟な制度を一歩一歩形作っていくことが重要である」と述べた。
