日本商工会議所の三村明夫会頭と副会頭は11月17日、臨時会員総会後に第30期新体制での初めての記者会見に臨んだ(写真)。
記者から新任の副会頭へ、人口減少社会の中、最優先で取り組みたい事業について質問があり、山本亜土副会頭(名古屋・会頭)は、「ものづくり以外の観光産業などの第3次産業を増やしていきたい」と強調。家次恒副会頭(神戸・会頭)は、「新たな産業や技術へのチャレンジにより、雇用や人口を増やしていきたい」、岩田圭剛副会頭(札幌・会頭)は、「人口減少を抑制すると同時に、交流人口を増やすことが重要。北海道を挙げて食と観光に力を入れている」と述べた。
株価と為替について尾崎裕副会頭(大阪・会頭)は、「世界経済が安心方向に向かっているという点により、ドルもそこまでは弱くならず、株価も落ち着いているのではないか」と指摘。立石義雄副会頭(京都・会頭)は、「トランプ次期大統領が就任するまでは、株価や為替は変動を繰り返すのではないか」と語った。 賃金引き上げについて福田勝之副会頭(新潟・会頭)は、「人を確保するための防衛のための賃上げというのが現状」、竹﨑克彦副会頭(高松・会頭)は、「賃上げができる状態にない中小企業が多いということを忘れることはできない」と中小企業が置かれている厳しい状況を説明した。
地域の現状について上野孝副会頭(横浜・会頭)は、「観光、MICEの振興によって経済を活性化させていきたい」と発言。鎌田宏副会頭(仙台・会頭)は、「東日本大震災から5年半が経過したが、いろいろな課題がある」と述べ、引き続き、販路拡大や風評被害対策などに取り組んでいく考えを示した。
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