パット編、アプローチ編と続いてきた連載ですが、いよいよ仕上げのシリーズとなります。ここでは、さまざまな角度から、スコアアップの極意をお伝えしていきます。1年間12レッスン、最後までお付き合いください。
今回は、ショートアイアンの距離のつかみ方です。よく、アイアンの飛距離を自慢する人を見かけますが、ショートアイアンでいくら飛ばしても、何の意味もありません。まず、ショートアイアンの目的を考えてみてください。それは、ボールを目標まで運ぶことです。プロゴルファーならピンを、アマチュアなら確実にグリーンを狙うクラブ、それがショートアイアンです。
柔らかいゴムボールを思い切り投げるときと、近くのクズカゴに入れようとするときでは、力の入れ具合が違うはずです。ゴルフも同じことです。飛距離を稼ぐドライバー(ショット)は、ある程度フルスウィングしても構いません。しかし、ウェッジやショートアイアンは、ボールを目標に運ぶことが目的ですから、力をコントロールしなくてはいけません。
9番I(アイアン)を例にとってみましょう。昔は9Iの飛距離はドライバーの半分というのが目安でした。でも今はドライバーの性能が上がっているので、半分マイナス5ヤードというところでしょうか。ドライバーで230ヤード飛ばす人なら、その半分マイナス5ヤードですから、110ヤードです。それ以上は飛ばしすぎで、グリーンをとらえることも難しくなってきます。
ショートアイアンでは飛距離を出すことよりも、ミス率を10%に抑えるように心がけてください。狙った距離に対して、実際に打って残った距離の割合がミス率です。これが10%以内なら合格です。
イラストレーション:アカハナドラゴン
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