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現代に息づく職人技 「蜃気楼塗りの漆器」

料理のジャンルを問わず手軽に使える器。楽しみながら漆の魅力を再発見してほしいとの思いが込められています 撮影:加藤正博

今月は、かつて魚津市の一大産業として栄え、今なお受け継がれている魚津漆器をご紹介します。

魚津とその近隣の地域では、ブナやトチなどの木材資源が豊富で、北陸地方最大の漆の産地でもありました。これらの身近で良質な素材からつくられた漆器は広く日用品として用いられ、地場産業として大きく発展していきました。

しかし、昭和に入ると、戦争や高度経済成長期の後継者不足などさまざまな要因が重なり、衰退の一途をたどります。大正10年には306軒を数えた関連業者も、今では鷹休(たかやすみ)漆器店が残るのみとなりました。四代目・鷹休雅人さんは伝統を守りつつ、魚津漆器の特徴である「堅牢(けんろう)・安価・実用的」を根底に据え、今の時代に即した漆器を提案・製作しています。

富山湾に春を告げる「蜃気楼(しんきろう)」をイメージした、ぼかし塗りもその一つ。熟練の職人が描く朱と黒の美しいグラデーションは、現代の食卓に映える逸品として人気を集めています。

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