漬け物、ふりかけ、おかずみそ……。ご飯の友はいろいろあるが、北九州の人々にとって〝ご飯の親友〟ともいえるスペシャルな一品が鯖(サバ)や鰯(イワシ)の「ぬかみそだき」だ。色も見た目も決して良くはない。おまけにぬかみそが魚の周りにへばりついていて、初めて食べるときには一瞬躊躇(ちゅうちょ)する。しかし、一度食べたら誰でもそのうまさにうなるはず。優しい甘味の中に多少の辛味、苦味、そして、ぬかの独特の香りと味わいが味覚を刺激し、脳天を直撃する。鯖や鰯の身はどこまでもなめらかで、骨まで味が染みている。熱々の白いご飯にのせて頬張るシアワセといったら……感動の味である。
ぬかみそだきをつくる老舗は北九州に何軒もあるが、実力ナンバーワンはやはり「ふじた」だ。店に代々伝わる熟成したぬか床とともに青魚を7時間以上コトコトと煮込む手の込んだ一品で、保存料などは一切使っていない。鯖は世界一のブランドであるノルウェー産を、鰯は水揚げ量日本一の千葉県・銚子産を使用。そして、やはり味の決め手は「ぬか床」だ。発酵食品の中でも乳酸菌の宝庫といわれる注目の健康食品を使った北九州のぬかみそだきは、まさに天下一品。これは間違いない。
Data
社名:小倉名物 ぬかみそだき ふじた
住所:福岡県北九州市門司区柳町1-4-10(門司店)
電話:093-382-0307
Infomation
北九州市小倉地区に旦過(たんが)市場店もあり。
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