越後村上は鮭のまち。秋になると市内を流れる三面川(みおもてがわ)に鮭が遡上(そじょう)し、まちじゅうが鮭一色になる。ここでは鮭を頭から尻尾まで余すところなく料理に使い、献立の数は100以上。背わたの塩辛、どんぴこ(心臓)の塩焼き、なわた(内臓の味噌漬け)汁など珍味も多い。さらに、カマやアラ、目玉にはDHAが、皮やウロコにはコラーゲンが多く含まれ、健康や美容の補助食品にもなるのだから、なんともありがたい魚である。
そして、これぞ鮭料理ナンバーワンと断言したいのが「鮭の焼漬」だ。素焼きした鮭を熱いうちにジュッとだしじょうゆに漬けた、味わいの深い一品だ。手のひらほどの鮭の切り身は艶やかなしょうゆ色に漬かって、見るからにうまそうだ。
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