全国会長研修会を開催
全国会長研修会とは、各地商工会議所青年部の指導的役割を担う会長、次期会長予定者および担当事務局を対象に、地域経済を担うリーダーとしての資質の向上と意識の高揚を図るもの。また、各青年部の当面する課題などについて意見交換を行い、青年部組織の活性化と一層の充実に資する。
全国の会長たちに伝えたいこと
「YEGとは何ですか?」という問いに対して、塩野稔昭大会会長(出雲YEG)は、「一言でいうのは難しいですが、僕にとっては商売の師匠であり、生涯を共に過ごすことのできる仲間を見つけた場所です。YEGの活動を通じて、交流だけでなく、勉強もさせてもらい、たくさんの仲間ができました。まさに経営者の学校のようなものです」と回答する。
そんな塩野大会会長は、全国会長研修会の意義について、次のように語る。「全国会長研修会とは、立場や条件が異なりながらも全国で活躍するさまざまな仲間たちが意見を持ち寄り、商売や単会、地域に対する思いをぶつけ合うことで、新たな気づきが得られる、まさに日本YEGのスケールメリットを生かした事業だと考えています。そして、地域の枠を飛び越えた仲間たちとの議論の中で得た気づきを、自分自身の資質の向上だけではなく、地元へ持ち帰り、各単会のこれからの発展に生かす、そんな思いの詰まった場だと考えています」
このような意義があるからこそ、35回にわたって、全国の会長が一堂に会する研修会が、全国各地で開催され続けている。今年度の会長には、これまでの活動と自分自身を振り返ってもらい、30年度の会長には、次年度をどのように運営していくのかを改めて考えてもらう場となるのだ。
開催時期のこだわり
研修会の開催時期についても開催地である「出雲」の特色が思いとして込められている。
「出雲」は、古くは古事記、日本書紀に記述を残す出雲大社を祭る、日本全国に名前の知られた歴史あるまちである。この出雲大社には、旧暦の10月、全国の八百万(やおよろず)の神々が集まり会議を行うとされている。全国では神々が不在となるので、「神無月」であるが、出雲には、神々が集うので、「神様が在る月」=「神在月」と言われている。神々が会議をしている出雲に、時同じくして全国のYEG会長たちが集い、地域の未来を考える会議を開催するため、例年よりも遅い11月30日~12月2日を開催日程としている。
キャッチフレーズへの思い
第35回全国会長研修会のキャッチフレーズである「YEG在月 ご縁にだんだん!」にある「ご縁」という言葉は、出雲では大切にされている言葉で、「出雲の神の縁結び」ということわざにもなっているほど、「ご縁」と「出雲」の結び付きは強いものである。加えて、「だんだん」とは、出雲の方言で、「感謝やありがとう」を意味する。そんな言葉を束ねた本キャッチフレーズには、神ならぬYEGメンバーが全国各地から出雲に集い、そこで生まれるご縁に感謝し、それぞれのYEGや地域が抱える問題点や、これからの日本の将来を担う青年経済人としての責務と夢を共に語り、学んでほしい、との思いが込められている。
このような思いで開催される研修会において、約1500人の青年経済人が、新たなご縁をつくり、次代のリーダーとしての研鑽(さん)に励む。
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