第34回全国大会を開催
日本商工会議所青年部(日本YEG)は2月19~22日の4日間、京都市で「第34回全国大会京都大会」を開催した。21日に行われた記念式典には、来賓として、山田啓二京都府知事、門川大作京都市長、関総一郎近畿経済産業局長らが出席。全国から史上最多の6224人のメンバーらが集結し、交流を図った。
全国大会は、商工会議所活動の一翼を担う全国各地の青年経済人が、交流と研鑽を通じて次代への先導者としての意識高揚を図ることを目的とし、毎年実施している。
平成26年度は、「日本の懐(こころ)YEG SPIRITS OF INNOVATION!!」をコンセプトに、「今日(京)が始まり! 伝統と進取果敢の都から!」をキャッチフレーズに掲げて挙行。「ビジネス」「交流」「家族」の三つをテーマに、YEGメンバーが日本活性化の一翼を担い、よりよい社会をつくり出す変革の力となる全国大会を、京都の地から興すことを目指した。
21日の記念式典で冒頭にあいさつした日本YEGの仲田憲仁平成26年度会長(那覇YEG)は、「全国のメンバーがさらなる行動をすることにより、さらなるつながりを築き、そのつながりから生まれた全ての力をもって、地域の問題、課題に立ち向かい、改善していこう」と述べた。また、「全ての人のために居心地のよい場所を、遠慮なき配慮をもってつくり上げよう」と、力強く呼び掛けた。
続いてあいさつした日本商工会議所の三村明夫会頭は、「日本政府はデフレからの脱却という重要な環境転換を与えてくれた」と述べ、「農協改革やTPPの締結が大きな鍵となる」と強調。さらに、「これからわれわれがデフレマインドからの転換を果たすために、環境の変化に応じ、リスクを取りながらも事業を展開し、事業収益を次の設備投資や賃金増に結びつけ、経済の好循環を実現する。われわれは経済のため、公共福祉のために躍進するとき」と発言した。
一方で、「人口急減と超高齢化の加速化」と「地方疲弊の深刻化」といった二つの大きな構造的問題を抱えていることを指摘。これについては、昨今のYEG活動において行政との連携が数多く見受けられることに期待を寄せ、「当該地方が自ら危機意識を持ち、創意と熱意を持って、全国の市区町村を行政と手を取りながら、地方創生を果たす」ことを提言した。そして、「日本の新たな再出発に向け、全国のYEGが従来以上に創造性あふれる行動力を持ち、周囲にプレッシャーを与え続け、活性化を促し、地域から日本の底力を上げる大きな原動力となってほしい」とエールを送った。
大会は、19日に舞鶴市で開幕。20日以降、府内各所(宮津・福知山・綾部・亀岡・宇治・城陽・京都)で七つの分科会を開催したほか、展示会などのビジネス事業、各種交流事業、特別ツアーなどの家族事業、物産展・フェスタ、大懇親会なども実施。今年で12回目を迎えたビジネスプランコンテストでは、常滑YEG(愛知県)榊原裕高氏の高性能冷蔵庫を活用した「氷感6次化物流システム」がグランプリに選ばれた。
次回の全国大会は、来年2月18~21日に岡山市で開催する。
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