須崎商工会議所(高知県)と須崎市は、新型コロナウイルス感染症の影響により売り上げが減少し、テークアウト事業を始めた飲食店などを支援するため、5月18日から7月27日までの約2カ月間、学校給食のない市内の朝ヶ丘中学校と須崎中学校で、希望者に弁当を提供する事業を実施した。弁当は1食540円(税込み)で、生徒の負担分は100円。残り440円は市が負担した。
弁当を提供したのは市内の10事業者。1週間ごとに2校10クラス分を割り振り、1週間のメニューは各店とも日替わりで栄養バランスを考えたものとした。最初の週は、朝ヶ丘中の全校生徒180人中110人、須崎中の118人中81人が注文。約2カ月で合計約9500食の注文があり、生徒たちには「おいしい弁当が安く食べられ、家も助かっている」と好評を得た。
事業者からは「経営状況が厳しい中、たくさんの注文をいただいた。感謝の気持ちを伝えたい」との声が上がり、7月17日に須崎中、30日に朝ヶ丘中へ、それぞれ不織布マスクと消毒液を寄贈した。同所は「安定した発注がある学校の弁当で、少しでも店の売り上げに貢献したいと考えた。今後も市内の消費活性化策を考えていく」と話している。
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