各地商工会議所を通じて集まった逸品を、週替わりで東京・秋葉原の食のテーマパーク「日本百貨店しょくひんかん」で販売する「地域うまいもんマルシェ」が好評開催中だ。本紙では、毎号1地域ごとに店舗で販売された人気の「こだわり逸品」を紹介しているが、今回は春休み特集として6地域の「こだわりの逸品」を一挙に紹介する。
老舗4社のみそが集合
仙台商工会議所 宮城県
仙台商工会議所は、宮城県味噌醤油工業協同組合の協力を得てみそ・しょうゆ醸造の老舗4社の製品を出品した。仙台みそは、米こうじと大豆でつくる辛口の赤みそ。初代藩主・伊達政宗公が城下に「御塩噌蔵(おえんそぐら)」と呼ばれる醸造所をつくり、軍用にみそ醸造を始めたのが始まりとされている。
創業170年余の鎌田醤油は、宮城県産丸大豆を使い伝統製法でつくった「鎌田さんシリーズ」の「蔵造り醤油」や「ゆずぽん醤油」、手づくりみそ「蔵ごよみ」、砂糖不使用の甘酒などを出品した。明治42(1909)年に雑穀商からみそ・しょうゆ醸造を始めた横山味噌醤油店は、店蔵が市の景観重要構造物となっている老舗。伝統の3種類のみそと、「蔵出し吟醸つゆ」「かけしょうゆ」などを販売した。
山田屋は、明治2(1869)年にみそ醸造業を開始。定番の「伊達男味噌」、ごはんに乗せて食べる「なんばん味噌」、みそ・しょうゆの原形として中国から伝わった醤(ひしお)を再現した「五穀ひしほ」などをPRした。文久元(1861)年に創業した亀兵商店は、「仙台みそ」「丸大豆しょうゆ」などを販売。同社は、古くは軍用にみそを提供した歴史を持ち、現在も学校や施設など業務用が中心。今後は小売りへも力を入れていくという。
仙台みその歴史と伝統を感じさせる販売会となった。
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