一押しはこだわりの「うねび漬」
大和高田商工会議所 奈良県
大和高田商工会議所は、伝統の奈良漬「うねび漬」を販売した。「うねび漬」は大正9(1920)年から奈良漬をつくり続けている奈良漬専門メーカーの加藤商店が、伝統製法に独自の工夫を施し丹念に漬け込んだ奈良漬だ。「うねび漬」の名称は、万葉集にも詠われている大和三山の一つ、畝傍山(うねびやま)にちなんでいる。
「うねび漬」に使われるのはシロウリ、キュウリ、奈良漬用の小ぶりのスイカ、根の長さが1メートルを超える「守口大根」など。契約農家で栽培されたこれらの野菜を収穫後すぐに塩漬けにしてじっくりと寝かし、その後酒かすに漬け込み時間をかけて仕上げる。酒かすを取り換えて漬け直す「漬けかえ」を7、8回行い、完成するのにシロウリで約1年、スイカは約2年半を要する。こうして丹念に漬け込んだ「うねび漬」は、塩が自然に抜けて酒かすの香りとうま味がじっくりと染み込むという。
今回は、シロウリ1舟とハーフサイズ、シロウリ・キュウリ・スイカ・守口大根の4点セットなどを販売した。ハーフサイズは従来の贈答品需要から若い世代や個食化世帯に対応すべく開発した。同社代表取締役の加藤隆一さんは、「うねび漬はつくるのに手間がかかるがその分口当たりが良くまろやか。今後も伝統の味を守りつつ新しい販路も開拓していきたい」と話している。
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