今号は、勤務先の倒産を機に自ら起業し、独自技術によって大いに業績を伸ばしている中小製造業の事例をご紹介します。
逆転の発想で新技術を開発
鹿児島県霧島市に「キリシマ精工」という金属精密加工業があります。社長の西重保さんは、もとは同業の会社の工場長でしたが、過剰設備などが原因で倒産。その技術力を惜しんだ取引先の経営者から、事業継続を打診されます。得意とする難削材(加工の難しい素材)は、高度な技術が必要とされるもの。また、材料が特殊な合金のためにコストも高く、新規参入の少ない分野でした。西重さんは、かつての同僚たちとこの事業にもう一度挑戦したいと、創業を決意。平成18年に従業員5人で同社をスタートしました。
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