栄一をはじめ著名人に愛された道後温泉の老舗旅館
栄一は古希を迎え、実業界を引退表明した後も、民間外交や教育・福祉・医療の充実を目指して精力的に日本各地を巡りました。1915(大正4)年に松山商業学校(現・愛媛県立松山商業高校)などで講演を行うため、75歳で初めて愛媛を訪れた栄一は、一泊二日という慌ただしい滞在の中、道後温泉の鮒屋旅館(現・ふなや)に宿をとっています。
この宿は皇族をはじめ、夏目漱石や正岡子規、高浜虚子といった文化人が投宿し、それぞれ宿にまつわる作品を残しています。栄一も自身と関係の深い養蚕に関する漢詩の書をしたためており、今でもその書を間近に見ることができます。
観光担当者がすすめる!わがまちの「イチ押し」
松山商工会議所 永野 亜実
日本最古の温泉ともいわれる道後温泉の最寄り駅「道後温泉駅」。1911年築の旧駅舎を復元したレトロな美しい建物は「坊っちゃん列車」の始発・終着駅です。夏目漱石にマッチ箱と例えられた列車に乗って、坊っちゃんの気分を味わってみてはいかがでしょうか。
渋沢栄一の生涯を描く 大河ドラマ「青天を衝け」(NHK)
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