皆さんは容器包装ごみを排出するとき、どの区分に分別すればよいか迷うことはありませんか? 正しく分別排出できれば、資源として有効に使うことができます。今回は分別の判断基準と排出時に心がけるべきポイントを解説いたします。
分別の判断は識別表示を参考に
どの区分で排出するかは、識別表示が参考になります。識別表示とは、消費者が容器包装ごみを排出する際の分別を行いやすくするために、対象製品に付けられているマークです。法律で表示が規定されているのは、下図の5種類になります。
識別表示の見方を、PETボトルを例に解説します。PETボトルには下に示したマークが記載されていることが多いですが、この場合ボトルがPETボトルで、キャップ、ラベルがプラスチック製容器包装であることを示しています。
排出時に心がけたい三つのポイント
次に識別表示以外の排出時に心がけたいポイントを3点解説します。
1点目は水ですすいで汚れを取ることです。水を消費しすぎることは環境に良くないため、念入りに洗う必要はありません。
2点目はPETボトルであれば、胴体部分をつぶすことです。つぶしてかさばらなくすることで、一度の回収で運べる量が増加します。
3点目は分別対象以外のものを入れないことです。分別対象以外のものが混入するとリサイクルの効率が下がります。特に、はさみなどの危険物、注射器などの医療廃棄物、リチウムイオン電池などの発火の恐れがあるものを混入させないようご注意ください。回収、リサイクルの作業をする方がけがをする可能性があります。また、機械設備の故障や、深刻なケースでは工場延焼の原因にもなります。
ここまで分別の判断基準を述べてきましたが、自治体によっては必ずしもこの通りとは限りません。分別ルールは各自治体が定めているためです。そのため、お住まいの自治体のルールを確認し、それに従うことがとても大切です。
適切な方法で分別排出することで、リサイクル可能な資源の増加、リサイクル製品の高品質化、リサイクルにかかる費用とコストの削減などが期待できます。資源循環を促進するために、これからも引き続き分別排出へのご協力をよろしくお願いいたします。
公益財団法人 日本容器包装リサイクル協会▶https://www.jcpra.or.jp/
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