「ヘルスリテラシー」という言葉を耳にしたことはありますか。世界保健機関(WHO)はヘルスリテラシーを、「健康増進や維持に必要な情報にアクセスし、それを理解して利用していくための、個人の意欲や能力を決定する、認知・社会的なスキル」と定義しています。簡単にいえば、健康や医療に関する正しい情報を手に入れ、理解して活用する能力のことです。
今の時代、インターネットなどの発達でさまざまな情報が手軽に手に入るようになりました。他方でそれを自分の健康管理に役立てようとする場合、あふれる情報の中から信頼できるものを見極め、理解する上でヘルスリテラシーが必要になってくるのです。
とはいえ、日本人は全般的にヘルスリテラシーが低い傾向にあります。その要因として、他国に比べて医療にかかりやすい環境にあり、「具合が悪くなったら病院に行けばいい」という感覚があることや、インターネットの情報をうのみにしてしまいがちなことなどが、向上を阻んでいると思われます。