2026年3月21日。ゾンビ先生は自分の大学の卒業式に出席すべく、ベトナムのノイバイ空港から関西国際空港に向かう航空機内にいた。早朝に関空に到着し、寝不足で大学に向かいながら今回の旅路を思い出した。
在ベトナム日本国大使館広報文化部の専門調査員からメールが来たのが今年1月。ベトナムで現地の大学生に講演やワークショップを行ってほしいとのこと。テーマは「アニメ・マンガと日本観光」。ハノイ大学、フエ外国語大学、ダナン外国語大学で講演し、大使館広報文化センターでワークショップを行った。
講演して驚いたのは、新海誠監督のアニメ映画『君の名は。』の認知度が極めて高いことだった。タイトルも言わず、アニメの絵も見せず、背景として描かれた須賀神社の階段の実景写真を見せただけで、会場のそこら中から『Your Name』『君の名は。』の名が聞かれたほどだ。講演は3カ所合計で400人以上の大学生が来てくれたが、毎回同様の反応。質疑応答では、学生だけでなく現地のアニメーターからも熱心な質問があった。
ワークショップでは、「行ってみたい日本のアニメ聖地」を調べて発表してもらった。現地の大学生が選んだ作品は『新世紀エヴァンゲリオン』(箱根)、『文豪ストレイドッグス』(横浜)、『呪術廻戦』(渋谷)、『ラブライブ!サンシャイン!!』(沼津)、『ゆるキャン』(本栖湖、身延町、富士宮)など。中には、ベトナム人旅客の誘致策や地域振興策まで考えてくれたグループもあった。
今年4月28日にベトジェットエアが静岡―ハノイ線を新規就航したし、静岡県は浜松市、静岡市、沼津市が「コンテンツ地方創生拠点」に選定された。3月には、「しずおかオシノミクス官民連携コンソーシアム」の発足会議を開き、県内の自治体や事業者との連携を強化。今後、これらがつながって大きなうねりを見せるか、注目だ。

