2026年3月「25年度 コンテンツ地方創生拠点」全国23拠点が選定された。「コンテンツ地方創生拠点」はアニメや漫画などのコンテンツを活用し、地域の魅力発信や観光誘客、地域活性化に役立つ優れた取り組みを内閣府が全国から選定するもの。
ゾンビ先生は、「コンテンツを活用した地方創生拠点に関する有識者会議」の委員として、その選定プロセスに関わった。「コンテンツ観光振興型」と「コンテンツ産業振興型」、そして、「複合型」の3部門があったが、今回は「コンテンツ観光振興型」で選定された「アニメ『からかい上手の高木さん』を活用したまちづくり」の香川県土庄(とのしょう)町を紹介したい。
土庄町と作品とのつながりは、原作漫画の作者の故郷である点と、アニメ版の舞台となったこと。取り組みは多岐にわたるが、注目したのは「ラッピングフェリー」と「スタンプラリー」。前者は、「島」であるという物理的アクセスの悪さを、コンテンツでラッピングすることによってむしろ特別な体験に変えている。後者は、2種類の難易度を設定することによって短期間でも満足感を得てもらうと同時に、完遂するために滞在時間を延ばしたりして、リピーター獲得にもつながっている。実に、もてなし上手である。
「コンテンツツーリズムを進めるに当たって自治体は何ができるのか」という声がよく聞かれるが、土庄町の取り組みにはその答えがある。まちと権利元、そして、アニメツーリズム協会で連携。これによって、権利関係の調整や、地域への商品化説明会の実施などが行われており、コンテンツツーリズムを進める土壌をしっかり築いている。
「コンテンツ観光振興型」選定地域は、土庄町を含めて10の地域がある。それらの事例には、地域資源とコンテンツの魅力をかけあわせることで、「新たな価値」を創造しようとする地域にとってのヒントがたくさん詰まっている。

