前号では、「2025年度 コンテンツ地方創生拠点」のうち「コンテンツ観光振興型」で選定された香川県土庄(とのしょう)町の事例を紹介したが、今回は「コンテンツ産業振興型」に選ばれた、同じ四国地方の高知県の取り組みを取り上げたい。
「コンテンツ産業振興型」は、地域発のコンテンツ創造やコンテンツ産業に係るクリエイター育成や、関連企業の集積・誘致などに取り組む地域が応募し、高知県を含めて七つの取り組みが選ばれた。
高知県は「高知県アニメプロジェクト」で、アニメ関連企業の誘致やアニメ人材の育成に取り組んでいる。例えば、企業誘致の取り組みでは、アニメ関連企業を含むコンテンツ企業を対象とした、全国トップクラスの補助制度を展開。人材育成の取り組みでは、県内の専門学校にアニメクリエイター育成の教育プログラム構築に向けた補助制度を創設。さらに、県立高等学校への「まんが・アニメコース」設置の検討を開始するなど、踏み込んだ施策を実施している。
また、高知信用金庫は「アニメクリエイターラボ複合施設『GEAR』」を建設中で、27年7月に竣工予定としている。GEARにはイベント・ギャラリースペースや、アニメクリエイター育成施設、アニメ関連企業オフィス、スタジオなどが入るそうだ。施設の整備はコンテンツ創出において重要であり、取り組みへの本気度が伝わってくる。プロジェクトの推進会議の会長を高知県知事が務めているのも、推進力を支えているのだろう。
「コンテンツ地方創生拠点」には、「コンテンツ観光振興型」「コンテンツ産業振興型」そしてそれらの「複合型」があり、全部で23の地域が選定、公開されている。コンテンツツーリズムの実践は、さまざまな規模で多様なアプローチがあり、地域との相性もある。こうした選定・表彰事業で選ばれた事例からは、自地域の参考になる取り組みが見つかったり、逆に自分たちの取り組みの特徴が見えてきたりと、学ぶことが多い。

