昨年開催された大阪・関西万博で、私は誘致段階の会場計画のディレクションとシグネチャーパビリオンnull²(ヌルヌル)の建築設計を手掛けました。null²は、ボクセルと呼ぶデジタル空間記述の単位を組み合わせた建築で、鏡のような外観には2年をかけて新規開発した特殊な膜材を用いています。膜でできているので、硬く無機質な印象に反して柔らかく、その特性を生かすために張力構造で曲面をつくったり、ボクセルの中に仕込んだウーファーやロボットアームで面を動かしたりしています。ウーファーのうなり声と文字通りヌルヌル動く様子が、どこか始原の生き物のような印象を与えます。
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