日本の戦後商業の歴史は産業化、チェーンストア化の歴史でもあった。生活者の立場から日々の暮らしを豊かにする使命を掲げ、多くの商業者が“坂の上の雲”を目指して産業化、チェーン展開に取り組んだ。それを当時の学者は「流通革命」と呼んだ。
その中で先行した商人の一部がそれを成し遂げ、一部が敗れていった。長崎屋、寿屋、ニチイ、忠実屋、ダイエーなど、日本の戦後商業という地平には多くの墓標が立っている。しかし、革命はまだ半ばかもしれない。
遅れてきた挑戦者
そうした革命に遅れてきた者もいた。彼らは先行する大手を手本としたが、そこは資本力・企業規模がものをいう世界。多くのローカル中小企業が志半ばで敗れていった。
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