北大阪YEG
全国のYEGでは、地域の特性に応じたさまざまな特徴ある事業に取り組んでいる。今回は、北大阪YEG(大阪府)が中心で運営を担っている、「枚方オクトーバーフェスト2018」について紹介する。
今回で3回目となる「枚方オクトーバーフェスト2018」が9月14日から24日までの11日間、大阪府枚方市の京阪電車の枚方市駅前、岡東中央公園で開催された。
北大阪YEGは、かつて、秋のイベントとして「ええやんか祭り」を開催していたが、同時期に発生した祭りの事故を受け、安全確認のため中止にした経緯がある。そこから秋のにぎわいが無くなったため、それに代わる大きなイベントを開催したいと模索していた。それと同時期に、北大阪商工会議所の活性化を目的とした、組織活性化プロジェクトがスタートし、同所と同YEGの定例会議が開かれるようになり、地域を活性化するためには、市民にYEGを含む商工会議所というものをもっと知ってもらうことが重要であると考えた。
そこで、「ええやんか祭り」を企画していたメンバーが、同YEG会長に就任したことを契機に、「ええやんか祭り」に代わる秋の事業の一つとして2016年に「枚方オクトーバーフェスト」を開催することとした。
オクトーバーフェストとは、ドイツ各地で秋の収穫を祝って開催される祭りであり、その中でも代表的なものが「ミュンヘンオクトーバーフェスト」である。同フェストは、100年以上の歴史を持ち、世界各国からおよそ600万人もの参加者が訪れ、ビールを片手に催し物やパレードを楽しむ世界最大級のイベントである。同YEGでは、このオクトーバーフェストを、枚方市の岡東中央公園で開催することで、枚方市駅周辺の活性化と地域市民へのYEGや商工会議所の周知を目指している。
また、枚方市駅前大収穫祭連合会議(枚方市・同所・京阪電鉄・枚方信用金庫などで構成)主催の枚方市駅前大収穫祭とも連携して開催することも決まった。なお、運営にあたっては、同YEGが中心となって構成されている枚方オクトーバーフェスト運営委員会が行っている。
平成30年度単会会長 茂木一彦さんにこれまでの開催状況などを教えてもらった。
「北大阪商工会議所と行政のバックアップがありますし、枚方市駅前大収穫祭も同時に開催されますので、不動産・飲食事業などを経営する地元企業のソウ・ツー、金融機関、京阪電鉄などの協力が大きく、開催の周知にはそれほど苦労はなかったです。京阪電鉄や京阪バスの中吊り広告を安価で出すことができたり、とても助かりました。1回目に開催した時は、会場は砂地の公園ですから、雨が降ると水たまりができて、砂を入れたりする作業が大変でした。市役所の方がその作業を見ていて、地面を砂地からインターロッキングブロック(組み合わせ型舗装ブロック)に変えてくれました。そのおかげで第2回目からは、雨が降っても水たまりの心配はなくなりました。また、当YEGには経営者のメンバーが多いので、オクトーバーフェストを開催する中で、実にさまざまなアイデアが生まれています。それらのアイデアがプロのイベンターに取り入れられたケースもあります。そこは、YEGらしいところかなと思っています」
平成30年度運営委員長 北角強さんに来場者の反応を聞いた。
「アンケートを取ったわけではないですが、私たちは、会場で皆さんと一緒に歌い、踊り、祭りを盛り上げている時の会話の中から出てきた意見を運営委員会で集約して、『来年はこうしよう』と積み上げてきています。今回は期間中に三連休が2回ありましたので、いい条件に恵まれました。休日は11時から開催していますので、お子さま連れのご家族もちらほらと見られるようになりました。次回も、ぜひ、より多くの方に来ていただいて枚方オクトーバーフェストの良さを知っていただきたいです」
このイベントは、プロのイベンターにより全国各地で開催されているが、YEGが主体となり運営するのは全国の中でも“枚方オクトーバーフェスト”だけである。オクトーバーフェスト通の人たちの中にも、ほかとは少し雰囲気の違う“枚方オクトーバーフェスト”ファンの存在が感じられる。1回目の来場者数は、2万7000人だった。2回目は、土日に台風の来多影響もあり、2万1000人と1回目よりも来場者数が減ってしまったものの、3回目の今回は、2万2000人の来場者となった。引き続き、同YEGでは、地域の活性化のために、秋の風物詩として“枚方オクトーバーフェスト”を開催することで、行政・商工会議所・周辺地域の方々への期待に応える活動を続けていく。
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