東北6県の県庁所在地を代表する祭りが一堂に会する「東北絆まつり2018」(東北絆まつり実行委員会主催)が2、3日の2日間、岩手県盛岡市で開催された。まつりは東日本大震災からのさらなる復興に向けて歩む東北の姿を国内外にアピールするもので、復興の旗印として開催されていた「東北六魂祭」を引き継ぎ、昨年宮城県仙台市からスタート、6市一巡を目指す。今回は好天にも恵まれ、2日間で30万3千人が訪れて華やかなパレードやステージイベントに沸いた。
東北絆まつりのコンセプトは、「多彩な東北が、熱い絆でひとつになる」。地域に根差した多彩な文化を将来に引き継ぎ、さらなる復興に向け絆を深めるとの思いが込められている。
まつりの目玉となる6まつりパレードには、開催地盛岡市が誇る「盛岡さんさ踊り」をはじめ、高さ12メートルの巨大な竿燈(かんとう)が圧巻の「秋田竿燈まつり」、22団体の大型ねぶたが見ものの「青森ねぶた祭」、長さ12メートルの大わらじを担いで男衆が練り歩く「福島わらじまつり」、色鮮やかな七夕飾りが美しい「仙台七夕まつり」からは「仙台すずめ踊り」、花笠太鼓の勇壮な音色と美しい群舞の「山形花笠まつり」が参加。総勢1300人の出演者が、盛岡市役所から啄木新婚の家交差点まで往復1・2キロメートルのコースを練り歩いた。勇壮な太鼓や華やかな踊りに、沿道に集まった人々から大きな歓声が上がった。
盛岡城址公園に設けられたメイン会場では、六つの祭りの踊り手が出演するステージイベントをはじめさまざまなイベントを実施。郷土芸能の展示や、東北グルメを楽しめるコーナーもあり、多くの人でにぎわった。
閉祭式で、まつりの実行委員長を務めた盛岡商工会議所の谷村邦久会頭は、「支援への感謝や復興への思いを発信した。東北の絆も深まった」とあいさつ。まつりは来年、次の開催地に引き継がれる。
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