別府商工会議所(大分県)に事務局を置く「別府観光誘客緊急協議会」(別府市や別府市観光協会などで構成)はこのほど、4月に発生した熊本地震の影響で観光客が激減している別府温泉への誘客を図ろうと、別府市の長野恭紘市長をはじめ、市民200人が参加した観光振興CMを作製。その内容の面白さが注目されている。
同市内の宿泊施設や観光地などは、地震以降も通常営業を行っているが、地震直後からGWまでに約11万人のキャンセルが出るなど大きな影響を受けている。そこで、市民一丸となって別府の元気をPRしようと、14本ものCMをつくった。旅館の女将が温泉に入浴するシーンを披露したり、ミスユニバース準グランプリがベリーダンスを踊ったり、市長自らが市民とともに誘客を呼び掛けたりと、ユニークな手法で別府の魅力をPR。CMは、市のホームページや動画サイト「YouTube」にアップしたほか、別府温泉の観光客の約2割を占めている福岡県でも6月20日から放送している。
また、1日からは、国の交付金を活用した事業「九州ふっこう割」がはじまり、熊本・大分の2県を旅行する際には最大7割引となるプランが大手旅行会社などから発売。CM効果と合わせて大幅な回復が期待されている。
同所は、「別府はいつも通り元気。いつものように観光に来てほしい。今後は関西での放送も企画しており、秋にはさらなるV字回復を目指したい」と意気込みを語った。
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