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現代に息づく職人技 「盛上駒」

駒には、玉、金、銀などの貴重な宝や、角行、飛車という空想上の乗り物が記されています 撮影:加藤正博

今月は、平成8年に国の伝統的工芸品に指定された、山形県天童市の将棋駒をご紹介します。

将棋は相手から取った駒を自分の手駒とする、日本を代表するボードゲームです。奈良の興福寺旧境内跡から発見された11世紀中ごろの駒は、五角形の木片に墨で駒文字が描かれています。つまり、当時すでに将棋が成立していたということになります。

天童における将棋駒づくりは180年ほどの歴史があり、職人の手による高品質なものから機械生産品まで、多様な駒が生み出されています。中でも御蔵島黄楊(みくらじまつげ)を駒の原料として用い、彫った文字を漆で埋めて、さらに浮き立たせた盛上駒(もりあげごま)は最高級品とされ、プロ棋士の対局でも使用されています。

使う人の心に充足感をもたらす端麗な駒。山形県将棋駒協同組合に所属する桜井和男さんと長男・亮さんは、天童将棋駒伝統工芸士として、日本文化を担う道具づくりに誇りを持ち、使いやすくて強く、そして美しい駒の制作に日々まい進しています。

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