善通寺商工会議所(香川県)などが設立した株式会社まんでがんは、地域の特産品である「讃岐もち麦ダイシモチ」を販売している。同商品は、食物繊維が白米の約30倍、玄米の約5倍、ゴボウの約3倍も含まれていることから健康食品として注目されている。昨年、新聞やテレビで取り上げられてから人気が沸騰した。しばらく品切れの状態が続いていたが、3日に販売を再開。多くのもち麦ファンが商品を手にできるようになった。
「讃岐もち麦ダイシモチ」は、平成9年に品種改良により誕生した。善通寺市は、真言宗の開祖として有名な弘法大師空海ゆかりの地であり、それにちなんでダイシモチと名付けられた。
ダイシモチは食物繊維を多く含んでおり、特に水溶性食物繊維であるβ(ベータ)グルカンが豊富で、肥満予防、コレステロール低減、糖尿病予防、便秘解消などに効果があるといわれている。米に「うるち米」と「もち米」があるように、麦にも「もち麦」があり、ダイシモチはその一種。白米に混ぜて炊いたり、ゆでてサラダやスープに加えたり、さまざまな料理に使用できる。
昨年、新聞やテレビで取り上げられたことから人気が急上昇し、品切れの状態が続いていた。従来から作付面積を倍増させて増産したことにより、3日から販売が再開された。
善通寺商工会議所や善通寺市、善通寺市商店連合会が出資して平成11年に設立した株式会社まんでがんは、ダイシモチの丸麦(皮を取り除いた麦)の販売に加え、ダイシモチを使用した加工品の開発も進めている。現在では、焼酎やコロッケなど開発品目は多岐にわたり、県内の小学校では給食にも使われている。今年は、ダイシモチ加工品の新ブランド「五岳の譽(ごがくのほまれ)」を立ち上げた。第1弾の商品は、麦の全粒粉を練り込んだ冷凍うどんとそうめん。同社は今後、同ブランドの商品を充実させていく予定で、「ダイシモチと善通寺市を全国に発信し、地域活性化につなげたい」と話している。
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