日商 Assist Biz

更新

伝えていきたい日本の技 腰高トラ

デコ屋敷本家大黒屋(福島県郡山市)

手づくりならではのあたたかみのある風合いや愛嬌(あいきょう)のある表情から、張り子の中でも一番人気だといいます(撮影:加藤正博)

今月は、郡山市・デコ屋敷で伝統的につくられてきた張り子人形、腰高トラをご紹介します。

「デコ屋敷」とは、三春駒や張り子人形(三春張り子)などの郷土玩具をつくり続けている4軒の家を指します。腰高トラは三春張り子の一つで、起源は不明ながら数百年前に使用していた木型が今も残っており、古くからつくられていたことが分かっています。濡らした和紙を木型に張り、乾燥させ、木型を抜いて彩色するという、全ての工程が手作業で行われています。

遠くへ狩りに行っても必ずすみかに戻るというトラの習性から、戦時中は出征した兵隊が無事ふるさとへ戻ってくるようにと願い、飾られていた腰高トラ。現在では東日本大震災後、さまざまな事情から故郷へ戻れずにいる方が早く戻れるように、という思いを込めて制作されています。

同時に、手づくりの新しい可能性を探る試みや、海外へ向けた張り子文化のPRなど、次の世代を見据えた挑戦も続けています。

お問い合わせ

デコ屋敷本家大黒屋

TEL:024-971-3176

HP:http://dekoyashiki-daikokuya.co.jp/

※月刊石垣2018年10月号に掲載された記事です。

次の記事

黒木碁石店

今月は、透明感のある白色と縞(しま)目が美しい、ハマグリからつくられた碁石をご紹介します。蛤(ハマグリ)碁石は白碁石の中で最高級とされており、明治時代初期には三重県桑名…

前の記事

本野はきもの工業

今月は、現代の生活にもなじむようモダンなアレンジをくわえた「日田げた」をご紹介します。江戸時代、日田では杉の植林が盛んで、建材や家具材に使用した杉の端材から下駄(げ…

関連記事

大橋メリヤス

今月は、メリヤス編みを得意とする大橋メリヤスが展開する編物ブランド「Amiza(アミザ)」をご紹介します。奈良時代には朝廷に絹を納め、徳川家康に軍旗を献上するなど、古くか…

大曲花火倶楽部

今月は、夜空を華やかに彩る夏の風物詩、秋田県大曲の大輪の打ち上げ花火をご紹介します。「大曲の花火」は江戸時代ごろから記録が残されており、花火は地域行事や商人への接待…

プラスジャック

今月は、アクセサリー感覚で身に着けられるおしゃれな防災用ホイッスル、「effe(エッフェ)」をご紹介します。「めがねの聖地」として知られる福井県鯖江市では、目が悪く学校に…