小松商工会議所(石川県)は10月16日から11月15日まで、地元の飲食店と農業生産者が連携して特別メニューを提供するグルメイベント「お店でマルシェin小松」を開催した。同イベントには和食、イタリアン、中華など飲食店12店が参加。小松市・能美市・川北町の若手農家でつくる小松能美地区農業青年グループに加盟する農家など12軒が、タッグを組んだ飲食店に野菜やコメなどの食材を提供した。参加店では農産物も販売し好評を得た。
同イベントは、地元の農産品を地元の店で食べることで新型コロナウイルスの影響を受けた飲食店や生産者を応援しようという取り組みだ。9月に参加飲食店を募集し、同所が各店と各農家をマッチング。各店が組んだ農家から提供された食材を生かして特別メニューを考案した。
八百屋直営のカフェ「キッチン&カフェほんだ」は、カラフルなミニトマトに定評のあるキタファームのトマトを使ったペンネグラタンを提供。おばんざい・魚料理の「魚菜工房 壱」では、無農薬野菜を生産する「家族菜園tsugu tsugu(ツグツグ)」の里芋などを使った料理を提供した。また、町屋を改装したカフェ「こまつ町家文庫」は、国造(こくぞう)ゆず生産者協議会とコラボレーション。能美市国造地区の無農薬・無化学肥料で栽培されたゆずを使ったランチやデザートが登場した。
今回のイベントについて飲食店からは、「農家とコラボするのは初めて。素材の味を楽しめるようこだわった」などの声が、生産者からは「料理を食べて、生産者を身近に感じてもらえればうれしい」との声が聞かれた。
同所は、2018年から商工業者と農業生産者のマッチング商談会を開くなど農商工連携を推進。「今回、大変反響があり、特別メニュー目当てに来店する人も多かった。これを機に地域の農産物をもっと知ってほしい」と話している。
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