大曲商工会議所(秋田県)が事務局を務める「大曲の花火大会委員会」は2020年11月2日、「大曲の花火憲章」を制定した。大仙市が誇る「大曲の花火」について大会運営の指針を明文化し、その理念を国内および世界へ広くPRすることで地域経済の発展と日本の花火業界全体の発展に寄与することを目指す。
「大曲の花火」は1910(明治43)年に諏訪神社の祭典の余興として開催され、100年以上の歴史を持つ。今では観客数70万人を超える日本屈指の花火競技大会となり、観光産業となった。この資源を活用し未来へつなげようと、大仙市では花火産業構想の下、さまざまな取り組みを進めている。20年は、新型コロナウイルス感染症の影響により冬、春、夏の大会が中止になったが、秋の大会は感染予防対策を徹底した新しいスタイルで開催することができた。
同憲章については20年5月、同所の賢木新悦副会頭を委員長に起草委員会を発足し議論してきた。その内容は、見る人全てに明日への希望と感動を贈ること、安全で安心な環境づくり、文化や技術を継承しつつ新しい試みに挑戦すること、地域との共生、芸術として世界へ発信することなどがうたわれている。
同憲章制定を記念し、21年1月9日に花火の打ち上げが行われた。同憲章銘板は同所1階、市役所市民ホール、花火伝統文化継承資料館「はなび・アム」エントランスホールに展示している。
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