アジアの風〜ビジネスの先を読む〜 アジアの大食い礼賛文化の終わり

両グラフともに中国海関データより

中国政府は、飲食店で大量に料理を注文し、食べ切れずに残したり、大食い競争の動画を配信したりする行為を禁止する「反食品浪費法」を施行した。会食での割り勘を嫌い、客のために食べ切れないほどの料理を注文することを美風としてきた中国人にとっては革命的な変化となるが、どこまで実効性を持つのか疑問を持つ人も少なくない。

「反食品浪費法」は違反者に10万元(約16万円)の罰金を科す厳しい内容で、習近平政権の本気度がうかがえる。習政権が食べ残し解消に取り組むのはこれが2回目だ。最初は就任間もなくの2013年に「光盤行動」と呼ばれる運動が起きた。料理を皿をなめるように食べ切り、ピカピカに光らせる、という意味だ。当時は反汚職、反腐敗闘争が進められており、高級料理店での食事と茅台(マオタイ)酒などによる豪華接待が汚職の温床になると見なされ、禁止されたこととも関係する。

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