以前より疲れやすくなった、走るとすぐに息切れする、外出が億劫(おっくう)……。年齢とともに多くの人が感じるこうした虚弱の状態を「フレイル」といい、健康と要介護の中間の段階を指します。
フレイルには大きく分けて三つの種類があります。筋力や体力が低下してできる行動が限られる「身体的フレイル」、うつ状態や軽度の認知症になる「精神・心理的フレイル」、社会とのつながりが減ることで孤独や経済的困窮に陥る「社会的フレイル」です。これらが連鎖していくと老いが進み、自立度も低下していきます。
フレイルになる原因は多岐にわたります。加齢、摂食不良や栄養不良、太り過ぎややせ過ぎ、運動不足、病気やその治療による活動の制限、口腔の健康不良といった身体的要因のほか、定年退職、趣味や楽しみがない、会話が乏しい、外出や活動の機会が減る、パートナーや家族、友人を失うといったことも引き金になります。
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