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真壁昭夫の経済底流を読み解く 日本経済を左右する米国の金融政策 政策金利引き上げがもたらすもの

昨年12月の衆院選挙の結果は、ほぼ事前の予想通り、自民・公明の与党が定数の3分の2を上回った。これによって、当面、わが国の政権は安定し、アベノミクスによる経済運営がなされる。政策運営が安定するという意味では、今後、それなりの効果は期待できる。その期待が現実のものになると、2015年、わが国の経済は緩やかに回復への道を歩むことができるはずだ。

一方、アベノミクスに関する懸念要素は、金融政策に対する依存度が高く、規制緩和など、具体的な成長戦略の進捗が遅れていることだ。これまで安倍政権は、日銀の異次元の金融政策に頼って円安・株高を演出してきた。また、日銀や公的年金資金の運用を行っているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が国内株を購入し、相場の下支え役も演じてきた。しかし、日銀などの公的機関が、相場の方向性を決める〝官製相場〟を永久に続けることはできない。わが国経済の回復が遅れ、企業業績が悪化すると見れば、中長期を念頭に置く投資家は日本株を敬遠する。その場合には、いくら日銀などが買い支えしても、株価を維持することは難しい。安倍政権は、財政・金融政策で時間を稼いでいる間に、しっかりした成長戦略を実行することが不可欠だ。

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