藤沢商工会議所(神奈川県)が藤沢商工会館「ミナパーク」で運営する、東北の特産品を集めたアンテナショップ「東北復興応援プラザ」は5月26日、再オープンから一周年を迎えた。昨年度は週2回の営業であったが、今年度からは火・水・木曜日の週3回に増え、商工会議所利用者からも好評を得ている。購入者にはリピーターも多く、これからも地域に根差した継続的な東北支援事業の一つとして、期待が高まっている。
ショップは平成23年8月~26年3月までの間、県の補助金を使って運営していたが、補助金の期限が切れたことに伴い、惜しまれつつ閉店。しかし、被災事業所や藤沢市民から店舗再開の要請が多数寄せられたため、昨年5月に再オープンした。店先には、八戸商工会議所(青森県)、釜石商工会議所(岩手県)、塩釜、石巻商工会議所(宮城県)、いわき商工会議所(福島県)の会員事業所などから提供された麺類や水産加工物、菓子類などが並んでいる。
1日当たりの購入者数は30~40人(営業時間は10時半~18時)で、4~5万円を売り上げている。このほかにも、さまざまなイベントに出店し(昨年度は累計35日間)、再オープンから今年3月末までの総売り上げは、約740万円となった。
売れ筋は、いまだ風評被害に苦しんでいる福島県の産品だという。購入者からは、「味はもちろんいいが、風評被害を克服してほしいとの思いもあって、購入している」との声も聞かれ、被災地支援の一端を担いたいという市民の意向がうかがえる。また、販売スタッフに被災地から藤沢に避難してきた人を起用していることから、震災当時の様子や、現地の状況などを購入者に話しながら商品の説明を行っていることも、売り上げにつながっている。
同所では、「今後も継続的な支援として、藤沢から応援を続けていきたい」と、話している。
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