新潟商工会議所は「古町芸妓(げいぎ)」のブランド確立を目的に、芸妓が主体となって勉強会や意見交換会を行う「古町芸妓ブランディング会議」を発足し、7月28日に第1回会議を同所で開催した。同会議には芸妓の養成・派遣を行う柳都(りゅうと)振興所属の若手芸妓12人と同社から独立した津乃あおいさん、同所や市の職員らが参加。ブランディングに関する講演を聴講し、ロゴマークの作成について意見を交わした。
古町芸妓は新潟市古町で江戸時代から続く伝統文化の一つ。同所は以前から担い手の確保や産業振興のため支援活動を推進している。2019年3月には県内の酒造会社の協力を得て古町芸妓をモチーフにしたパッケージの日本酒「新潟清酒 with 古町芸妓」を企画・発売。今年5月には酒造4社の純米酒に芸妓の直筆メッセージ入りクリアファイルなどが付いた同限定セットを販売した。パッケージデザインは、同所会員で国内外のデザインコンペで数々の受賞歴があるフレームが担当。米国のデザインコンテスト「ミューズ・デザイン・アワーズ2020」のパッケージデザイン部門で金賞を受賞している。
第1回会議では、会議の目的について同所担当者から説明を行った後、アドバイザーを務めるフレームの石川竜太代表取締役が講師として登壇。「デザインで古町芸妓のこれからを考える」をテーマに講演し、「ブランディングは発信側と受け手のイメージが一致することが大切。意見交換を通じ、説得力のあるロゴマークをつくってほしい」と述べた。講演後は、同会議の最終目的であるロゴマークの作成について意見交換が行われた。参加した芸妓や柳都振興関係者は、「芸妓がそろって意見交換する場は少なく貴重」「コロナ禍でお座敷が減る中、自分たちを見つめ直す良い機会」と同会議に意欲を見せた。
同会議は今後月1回開催する予定。最終的には今冬、ロゴデザインを市民から公募しデザインコンペを計画しているが、今回の会議ではさまざまな意見が出され、コンペ開催も含めて議論を重ねていくこととなる。
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