べっ甲色に輝く、ヒョロリと長いダイコンの漬物「守口漬」。たくあんともみそ漬けとも違い、まるで透き通るように輝く風合いは見とれてしまうほど美しい。その細長いダイコンは、主に愛知県扶桑町と岐阜県各務原市の木曽川流域で栽培される「守口大根」で直径2、3㎝、長さは120~130㎝。しかし環境条件がよいとさらに長く伸び、長さ191・7㎝の守口大根が収穫されたこともあったそう。これは“世界一長い大根”としてギネスブックに登録され、世界でも一躍有名になった。
守口漬の製造方法は、収穫の翌日に塩漬けし、もう一度塩漬け。約半年の間に酒粕(さけかす)で二度漬け。さらに酒粕にみりん粕を加えたものと特製の砂糖で仕上げ漬けを行い、最終的に味を調える。それからゆっくり熟成させ、足掛け3年でようやく完成となる。漬物といっても塩辛さはまったく感じず、粕のほんのりとした香りとダイコンの食感がよくマッチする。ごはんの友としてはもちろんだが、刻んでクリームチーズと和えればワインや焼酎に、納豆やネギと和えれば日本酒に実によく合う。守口漬のほかに、瓜奈良漬もあり、こちらも発酵・熟成の芳醇(ほうじゅん)な味わいが極まっている。一緒にどうぞ。
Data
社名:大和屋守口漬総本家
所在地:名古屋市中区栄3-15-1
電話:0120-12-8108(受注センター)
Information
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