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経産省概算要求 中小企業対策費は1295億円 小規模事業者向け支援2・3倍に

平成27年度経済産業省関係概算要求

27年度中小企業予算はこう変わる

経済産業省はこのほど、平成27年度予算の概算要求を取りまとめ、公表した。概算要求額は、26年度当初予算比で12・2%増の1兆7278億円。このうち中小企業対策費は1295億円で、26年度当初予算比16・5%増となっている。

地域経済の活性化、中小企業・小規模事業者の支援に向け、「地域の中核企業による企業連携や技術革新を進めることで、産業集積を生み出す」「将来の中核企業となり得るベンチャー企業を創出するため、起業家候補への経営指導や、大企業との連携などを促進する」「地域経済の7割を占めるサービス業の、新事業開拓・IT投資を支援する」「各地の特産品や観光スポットなどの地域資源を、地域全体のブランド化とするための、試作開発や販路開拓を支援する」ことなどに重点を置く。

小規模事業者対策の抜本強化について、概算要求では、26年度当初予算(76億円)の約2・3倍となる175億円を計上。既存の小規模事業対策推進事業を大幅に拡充する。「今後の中小企業・小規模事業者政策の概要」は次のとおり。

平成27年度中小企業関係概算要求等の概要

1.被災地対策

○中小企業組合等共同施設など災害復旧事業(グループ補助金)【事項要求】

・中小企業などグループが作成した計画に基づく施設復旧などを支援。従前の施設などの復旧では事業再開や継続、売上回復が困難な場合については、新分野需要開拓などを見据えた新たな取り組みに対し支援。

○東日本大震災復興貸付など【218・0億円(継続)】

・被災した中小企業・小規模事業者を、低利融資(基準利率から最大1・4%引き下げ)により支援。

※基準利率=中小企業事業の場合:1・60%、国民生活事業の場合:標準利率(災害貸付など)1・55%(8月13日時点)

○中小企業移動販売支援事業【0・5億円(継続)】

・商工会議所、商工会を通じ移動販売車両(軽トラック)を貸し出し。

○中小企業再生支援協議会事業【35・5億円(継続)】

・産業復興相談センターにおける相談や再生計画の策定を支援。

○中小企業基盤整備機構の運営費交付金【18・4億円(継続)】

・市町村が保有する仮設店舗・工場の解体・撤去などについて支援。

2.地域の中小企業・小規模事業者の活性化

○地域産品のブランド力向上を図るために「地域資源法」の改正【早期に法案提出予定】

⑴「地域資源」の活用、地域人材の育成など

○ふるさと名物応援事業【23・0億円(新規)】

・中小・小規模事業者による「ふるさと名物」の開発、販路開拓、マーケティング、地域ブランド化など地域全体の付加価値向上に向けた取り組みを支援。

○小規模事業対策推進事業【68・1億円の内数(拡充)】

・地域における「ふるさと名物」の消費を促すため、新たに商工会議所・商工会が「ふるさと名物応援券」を発行する際に、応援券のプレミアム部分を支援。

※「注目施策」参照

●中小企業者などにかかる法人税の軽減税率の引き下げ

○中小企業・小規模事業者人材対策事業【10・0億円(新規)】

・地域の中小企業・小規模事業者に対し、子育てなどにより離職した女性をはじめとして、若者、シニアなど多様な人材の発掘・紹介・定着を一貫支援するとともに、都市部において人材の発掘・紹介を行う地域人材バンク拠点(仮称)を新たに整備。

○中小企業・小規模事業者海外展開戦略支援事業【25・0億円(拡充)】

・海外専門家派遣による商品開発やF/S調査、海外展示会出展支援、「海外現地支援プラットフォーム」の設置などの一貫支援。加えて、海外進出後の経営改善のため事業再編の支援を実施。

⑵地域活性化に向けた商店街の積極活用

○地域商業自立促進事業【25・0億円(継続)】

・商店街におけるインキュベーション施設整備、専門家派遣、空き店舗への店舗誘致、店舗集約化などの新陳代謝を促す取り組みを支援。

●商業・サービス業・農林水産業活性化税制の延長

3.小規模事業者支援策の強化

○小規模企業振興基本法に基づき基本計画を策定

○小規模事業者対策の抜本強化(小規模事業者向け予算の規模=26年度当初76億円⇒27年度概算要求175億円)

⑴小規模事業者を支援

○小規模事業対策推進事業【68・1億円(拡充)】(再掲)

・改正小規模事業者支援法に基づいて経営発達支援計画の認定を受けた商工会議所などの事業者支援、商工会議所などと一体となって取り組む販路開拓支援、経営指導の運営支援を実施(26年度当初18・8億円から大幅増)。

※「注目施策」参照

○小規模事業者等人材・支援人材育成事業【5・2億円(拡充)】

・中核人材育成に向けたインターンシップなどの実践的な研修、商工会議所・商工会の経営指導員の研修を実施。

○小規模事業者経営改善資金融資事業【40・0億円(継続)】

・日本政策金融公庫が小規模事業者向けに無担保・無保証人・低利で融資を行う際、金利差分の補給金を交付。

⑵経営支援を強化

○中小企業・小規模事業者ワンストップ総合支援事業【34・0億円(継続)】

・コーディネーターを中心に、地域の支援機関などと連携しながら、中小企業・小規模事業者が抱えるさまざまな経営課題を分析し、課題解決に最適な手法を選択して支援を行う拠点(よろず支援拠点)を47都道府県に整備。また、専門的な経営課題の相談に対応するため、専門家派遣を実施。

○中小企業・小規模事業者情報プラットフォーム活用支援事業【9・0億円(新規)】

・中小企業などの支援ポータルサイト「ミラサポ」の運営に加え、大企業側のニーズを、革新的技術などを持つ中小企業などに提示する「逆見本市」を新たに実施。

4.中小企業・小規模事業のイノベーション推進

○中小ものづくり高度化法に基づく特定ものづくり基盤技術に「デザイン」分野を追加

○革新的ものづくり産業創出連携促進事業【112・0億円(新規)】

・特定ものづくり基盤技術を「デザイン」分野に広げ、中小企業・小規模事業者が産学官連携して行う製品の付加価値を高める技術開発の支援に加え、地域の中核企業などとの連携による販路構築や、商品化・事業化ニーズを起点とする研究開発計画策定などを新たに支援。

○商業・サービス競争力強化連携支援事業【9・9億円(新規)】

・中小・小規模事業者が「サービス高度化ガイドライン(仮称)」に沿って行う、または産業競争力強化法における企業実証特例制度、グレーゾーン解消制度を活用して行う、新しいサービスモデルの開発などを新たに支援。

○企業取引情報等に基づく地域活性化事業【2・2億円(新規)】

「地域産業構造分析システム」の運営を通じた地域の中核企業の発掘。

5.創業・第二創業などへのきめ細かな支援

○中小・ベンチャー企業からの政府調達を強化すべく、官公需法を改正【早期に法案提出予定】

⑴創業支援

○地域創業促進支援委託事業【5・0億円(継続)】

・創業者向けや女性起業家向けの創業スクールに加え、新たに大学におけるモデル的な起業家教育講座や起業家との交流による小中学校向けの起業家教育の取り組みを支援。

○中小企業・小規模事業者経営力強化融資・保証事業【11・0億円(継続)】

・中小企業・小規模事業者の経営力強化を図るための、認定支援機関による事業計画の策定支援などを前提とした低利融資・保証制度について、女性・若者・シニアによる創業などに対して金利を引き下げ。

○新創業融資制度【財投(拡充)】

・創業後2年以内の事業者に対する融資制度について、産業競争力強化法に基づく「特定創業支援事業」を受けた場合などに自己資金要件を撤廃。

○再挑戦支援資金【財投(拡充)】

・再挑戦する起業家に対する融資制度。女性などに対しては金利を引き下げ。

○中小企業再生支援協議会事業【46・0億円(拡充)の内数】

・「事業引継ぎ支援センター」の機能強化および後継者不在企業と創業希望者をマッチングする「後継者バンク」の全国展開を実施。

⑵第二創業支援

○創業・第二創業促進補助金【25・0億円(新規)】

・創業者(女性・NPO含む)に対する創業費用の補助に加え、新分野に挑戦する第二創業者に対し、新たに撤去費用などの廃業コストも支援。

⑶新陳代謝の促進

○中小企業再生支援協議会事業【46・0億円(拡充)の内数】

・「事業引継ぎ支援センター」の機能強化および後継者不在企業と創業希望者とをマッチングする「後継者バンク」の全国展開を実施。

○地域課題解決ビジネス普及事業【2・0億円(新規)】

・介護、保育、教育といった分野を中心に地域が抱える課題をビジネスの手法により解決する中小企業・NPOなどの取り組みを支援。

●地域の事業・雇用を担うNPO法人への信用保証制度の拡大

●事業承継に係る贈与税の納税猶予制度の拡充

●個人事業者の事業用資産に係る軽減措置の創設

●小規模企業共済制度の見直し

6.消費税転嫁対策など

⑴消費税転嫁対策

○消費税転嫁対策窓口相談等事業【15・0億円(新規)】

・消費税の円滑な転嫁のため、中小企業団体と連携し、専門家派遣、講習会の開催、相談窓口の設置、パンフレット作成などを支援。

○消費税転嫁状況監視・検査体制強化等事業【46・3億円(継続)】

・消費税の円滑な転嫁のため、時限的に転嫁対策調査官(転嫁Gメン)を措置(474名)し、悉皆的書面調査を実施。

⑵事業再生支援強化、資金繰り支援

○中小企業再生支援協議会事業【46・0億円(拡充)の内数】

・各都道府県の中小企業再生支援協議会において事業再生支援を実施。

○事業計画策定・実行支援事業【15・0億円(新規)】

・認定支援機関などが中小・小規模事業者の事業計画の策定・実行を支援することで、アイデア・技術などを有する事業者の資金繰り円滑化と新事業展開などを促進。

○きめ細かな資金繰り支援【236・8億円(継続)】

・政策金融・信用保証制度による資金繰り支援を実施。

注目施策 小規模事業対策推進事業

27年度概算要求68・1億円←26年度当初予算18・8億円

(事業の概要・目的)

○小規模事業対策推進事業では、小規模事業者にとって極めて身近な存在で、日々小規模事業者と向き合った経営指導を行っている商工会議所・商工会などの支援体制の確保や、商工会議所・商工会と小規模事業者が一体となって取り組む販路開拓や地域資源を活用した地域経済活性化などの取り組みを支援する。

また、改正小規模事業者支援法に基づき商工会議所・商工会が新たに取り組む「経営発達支援計画」策定に向けた調査などや、認定を受けた「経営発達支援計画」に基づく事業計画の策定・実施支援を推進する。

(事業イメージ)

○改正小規模事業者支援法に基づく伴走型支援

商工会議所・商工会が「経営発達支援計画」を策定するに当たって実施するマーケティング調査などの費用や、認定を受けた「経営発達支援計画」に基づく小規模事業者の事業計画の策定・実施支援を推進を推進。

○小規模事業者のビジネスプランに基づく販路開拓推進

小規模事業者が、商工会議所・商工会と一体となって経営計画を作成し、販路開拓に取り組む費用を支援。

○地域資源を活用した地域経済活性化

地域の消費を促すため、新たに商工会議所・商工会が「ふるさと名物応援券」を発行する際に、その一部を支援。

○地域一体となった事業展開推進

商工会議所・商工会などが地域の小規模事業者と連携して行う特産品開発・販路開拓や観光集客の取り組みなど、複数の事業者の売上増大につながる取り組みを支援。

○商工会議所・商工会などの万全な支援体制確保

日本商工会議所や全国商工会連合会が商工会議所・商工会を指導するための人件費や研修開催費など、万全な支援体制を確保するための経費を補助。