西脇商工会議所(兵庫県)は8月7~9日、西脇市の地場産業である「播州織(ばんしゅうおり)」の浴衣づくりを体験する2泊3日のモニターツアーを開催し、関西学院大学と神戸芸術工科大学の女子学生10人が参加した。同事業は市と連携協定を結ぶ関西学院大学の学生から提案され、播州織のPRになればと同所観光文化交流委員会が計画し、実施したもの。
播州織は江戸時代に京都西陣から織物の技術が伝わったことに始まる。糸を先に染め、その糸で柄を織る先染め織物で、シャツやハンカチ、テーブルクロスなどさまざまな製品に加工されるが、1987年をピークに生産量は減少傾向にあり、復活を目指す取り組みが行われている。
ツアー初日、参加者らは数多い播州織の生地から好みの1点を選び、専門講師の指導の下に型取り、生地の裁断に挑戦。2日目に縫製を行い、最終日には完成した浴衣を着て記念撮影や市内観光を楽しんだ。また、8月26日に同市で開催された「へその西脇・織物まつり」では、各人が製作した浴衣を着用しステージで披露した。
学生からは、「裁断や縫製は難しかったが楽しめた」「ジーンズ地を選んだらほかにない浴衣ができて大満足」などの感想が寄せられている。同所はこれを機に体験型観光につなげることも検討している。
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