富士吉田商工会議所(山梨県)は5月30日から、富士吉田市をPRする動画を公開している。同市は、古くから織物業が盛んで、富士山という観光資源もある。しかし、織物業は最盛期に比べ出荷額が3分の1以下に減少。また、観光客の多くは同市における滞在時間が短いことから、観光で利益を得ているのは一部に限られているという。そこで、同市の魅力ある地域資源をユーモアを交えて紹介するPR動画を制作し内外に発信を始めた。
同市のうどんやネクタイなど、ご当地グルメや地域資源をPRする動画を専用ウェブサイト(https://fujiyoshida-brand.com/pr2018)で絶賛公開中だ。動画のコンセプトは「なんだかスゴイが、なにかが惜しい!」。同市にはアピールすべき観光資源が数多くあるものの「富士吉田市って実はすごいのに、みんな知らないなんてもったいない」という思いから、動画を使ったプロモーションを展開している。
公開されている動画は、どれもユーモアを交えた、一癖ある内容。例えば、ネクタイのPR動画では、「クールビズ反対」という目を引くタイトルが付けられている。近年は全国的にクールビズが定着しているが、同市は日本有数のネクタイ生地生産量を誇ることから、もっとネクタイを着用してほしいという気持ちを表している。動画を見た人からは「面白い内容で心に残る」といった感想が寄せられている。
2013年6月に富士山が世界文化遺産に登録されたことで、同市は国内外から注目され外国人観光客も増加するなど、対外的にアピールする絶好の機会が訪れている。しかし、観光客総数は増加しているものの、市民の多くは富士山が世界文化遺産に登録された恩恵を享受できていないという。そこで同所は、同市の認知度を上げるためにユーモア満載の面白PR動画の配信を開始した。
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