現代に息づく職人技 「枕崎の本枯れ節」

かつお節由来ペプチドアミノ酸の成分には血圧を下げる作用があり、健康食品としても評価が高まっています 撮影:加藤正博

今月は、枕崎市で今なお伝統的な製法を守ってつくられている最高級のかつお節・本枯(ほんか)れ節(ぶし)をご紹介します。

かつお節は、古事記に「堅魚(かたうお)」との記述が残るほど、長い歴史を持つ伝統食品です。日本食に欠かせない「うま味」が詰まった食品として、また、縁起物として親しまれてきました。

宝永4(1707)年ごろ、かつお節の一大産地であった紀州から、枕崎に現在の製法がもたらされたと言われています。下処理をしたカツオを煮熟(しゃじゅく)し、焙乾(ばいかん)したものが「荒節(あらぶし)」、その表面を削ったものが「裸節(はだかぶし)」。さらにそれを室温28度・湿度90%前後の室(ムロ)でカビを付け、日干しするという工程を幾度も繰り返したものが「本枯れ節」です。完成までに長いものでは1年以上掛かり、手間を惜しまずにつくられた本枯れ節からは、濁りのない黄金色の上品な「だし」が取れます。

伝統的な製法を受け継ぐ一方で、枕崎水産加工業協同組合では独自の品質基準を設定。より高品質で安全なかつお節の生産を目指しています。

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