岩手県奥州市(旧江刺市)は、古くから北上川の河川舟運で栄えてきたまち。商店街には多くの土蔵や町家が残り、古(いにしえ)の面影を今に伝えている。「卵(らん)めん」は江戸時代、宗教弾圧を逃れ、長崎からこの地にやってきた松屋十蔵が、オランダ人から教わったカステラの製法を参考に、鶏卵と小麦を練りこんだ麺をつくったのが始まりとか。「蘭麺」がいつからか「卵めん」になり、全国でも他に例を見ない独特の麺となった。
袋に入った卵めん(乾麺)は、淡く自然な卵黄の色をしている。ゆでると艶やかに輝きを増してくる。まずは、ゆで上がりをそのまま食べてほしい。ふわりと鼻に抜ける甘い卵の香りに感動するはずだ。そして、麺の歯切れ良さ。ほかの麺とは違うシャキっとした口あたりがたまらない! 新鮮な鶏卵と、小麦粉、赤穂の天然塩、少量の水だけで延ばした安心・安全・栄養たっぷりの麺だから、毎日食べたいくらいで、わが家では常備食の一つとなっている。
氷とともにザル卵めん、肉や野菜と炒めて焼き卵めん、鍋に入れたり、カレースープで食べる卵めんも、とってもおいしい。また、卵の特性で、ゆで上げ後の麺の伸びも遅く、くたくたにならないのもスゴさです。
Data
店名:有限会社吉田製麺
住所:岩手県奥州市江刺区愛宕字朴ノ木220-1
電話:0197-35-2719
Infomation
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