「無敵の切麦」。なんとも勇壮で神々しい名前のひやむぎは、発酵学の権威・小泉武夫博士の命名。東京農大の創成塾で学んだ社長夫人で部長の津村千恵さんが、直々にこの名を授かったという。特徴はまず、麺を乾燥させていない“生麺”であり斜里岳のふもと、清里町産の小麦「きたほなみ」を100%使用し、塩だけでつくった無添加麺であること。なるほど、食べる前から妄想がふくらみ、“無敵”の味を確かめたくなる。
沸騰した湯に麺を入れて2分30秒。ゆで上がりを水で洗うと、麺の表面がキラキラと輝いているのがわかる。触るとモチっとしている。同封の麺つゆもまた、小泉博士指導のもとに生まれた「アゴ本枯れ節」を使用。九州のアゴ(トビウオ)をカビ付けし、発酵と熟成を経たもので、これに昆布のエキスやカツオ、サバの削り節などを加えた。極上の風味を醸し出している。「北の小麦と南の出汁が出合ってできたひやむぎです。きたほなみはオーストラリア産に負けないコシのある麺を作り出せる優れた道産小麦です」。食感よし、香りよし、味は言わずもがな。特に小麦の上品でワイルドな香りと、つゆの後味のよさにはノックアウト。無敵の意味をしかと実感した。
Data
社名:津村製麺所
所在地:北海道北見市豊地26-26
電話:0157-36-3181
Information
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