福井商工会議所青年部(福井YEG)と同YEGのOB会であるあじさい会は「足羽川堤防さくらの再生プロジェクト」と題して桜の植樹を行った。
福井市の足羽(あすわ)川の堤防には同市の戦災・震災からの復興のシンボルとして多くの桜が植えられており、長年親しまれてきた。同YEGでは1989年の福井市政100周年を機に、市民がより桜に親しみを感じられるよう、寄付金を募り足羽川周辺への桜植樹を実施。その後も桜並木を守る市民グループ「ふくい桜守の会」の発足に関わるなど、足羽川の桜を見守り続けてきた。
しかし、2011年の大雪により、数本の桜が倒木。同YEGはそのうちの1本を譲り受け、倒木を使ったボールペンやシャープペンシルを製造・販売し、収益を堤防桜の延命保存のために活用した。その後、加工されずに残されていた切り株から新芽が出る奇跡が起こり、大切に育てられ高さ5~6㍍にまで成長し今回の植樹に至った。
11月26日の植樹除幕式に出席した同YEGの細川正人会長は「いろいろな困難や災害が起きてきたが、諦めない精神が桜にあり、咲いてくれたのだと思う。50年後、100年後に大きな花を咲かせもらえるよう見守り続けたい」と述べた。
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