バンコクの高架鉄道(BTS)は外国人観光客にも親しまれている交通機関で、乗客の顔ぶれにはグローバル情勢が映し出される。2022年2月に始まったロシアのウクライナ侵攻後、しばらくはロシア人の姿が目立った。徴兵逃れも含め、国に戻りたくないロシア人がバンコク、パタヤ、プーケットなどに滞在していたためだが、昨年後半あたりから減った。この10年間、中国人はBTSでは最も多い外国人だったが、昨年は大きく減り、今年も少ない印象がある。
タイ観光・スポーツ省の統計では、19年に1114万人だった中国人観光客はコロナ禍で落ち込んだ後、24年に673万人まで回復したが、昨年は447万人と33・5%減。マレーシア人観光客に抜かれ、2位に転落した。中国経済の不振、「海外旅行より国内消費」という習近平政権の呼びかけも効いている。今年に入っても低迷が続き、中国人消費の減少がタイ経済にも影を落としている。
