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地方への好循環拡大を 緊急経済対策特集 平成26年度補正予算案 中小企業・小規模事業者対策のポイント

平成26年度補正予算の概要

政府は9日、昨年末に取りまとめた「地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策」の裏付けとなる平成26年度補正予算案を閣議決定した。予算案は26日に召集される通常国会に提出・審議される予定。特集では、予算案の概要と中小企業・小規模事業者対策のポイントを紹介する。

取引価格の適正化に取り組みます

円安による原材料・エネルギーコスト増加分の取引価格の適正化

①平成26年12月16日の政労使会議で確認された「経済の好循環の継続に向けた政労使の取組について」に基づき、政労使が一致協力して、仕入れ価格の上昇などを踏まえた取引価格の適正化に総合的に取り組みます。原材料・エネルギーコストの適正な価格への上乗せなど、取引の適正化について、さまざまな機会を活用して、要請しています。

②下請代金法に基づき、大企業約200社に対する立入検査を集中的に行います。また、消費税転嫁Gメンも、消費税の転嫁状況とともに、原材料・エネルギーコスト増加分が価格に適正に上乗せできているか、厳正に確認を行っています。さらに、全国の「下請かけこみ寺」や商工会・商工会議所などにおいて、原材料・エネルギーコスト増に関する相談を受け付けています。

消費税転嫁対策

③消費税の円滑な転嫁に向け、中小企業団体などと連携して、相談窓口の設置や専門家派遣などを通じた、きめ細かなサポートを行います。

④消費税分の価格への上乗せを拒否するなどの違反行為を取り締まるため、全事業者への書面調査を実施するとともに、消費税転嫁Gメンが積極的に情報収集や検査などを行います。

お問い合わせ先

①②中小企業庁取引課03-3501-1669

③中小企業庁財務課03-3501-5803

④中小企業庁消費税転嫁対策室03-3501-1502または1503

資金繰りや事業再生を支援します 予算額1380億円※財務省訂正709億円含む

中小企業・小規模事業者への資金繰り支援

①日本政策金融公庫や商工中金が、原材料・エネルギーコスト高などの影響を受ける中、資金繰りに困難を来たす中小企業・小規模事業者や省エネ投資を促進する事業者、また、女性などによる創業や円滑な事業承継など地域における前向きな取り組みを行う事業者、さらに、NPOなどの新たな事業・雇用の担い手に対する融資を行います。

②信用保証協会が、地域金融機関と連携して経営支援を実施し、また、「経営力強化保証※」などによる借換保証を推進することにより、経営支援と一体となった資金繰り支援を行います。また、災害対応を支える信用保証の迅速化・柔軟化を図ります。

※中小企業・小規模事業者が金融機関や税理士などの力を借りながら、経営改善に取り組む場合に保証料を減免(概ね▲0・2%)し、経営の状態を改善する取り組みを強力にサポートする制度です。

中小企業・小規模事業者への事業再生支援

③中小企業再生支援協議会の支援体制を強化し、中小企業・小規模事業者に対する抜本的な再生計画の策定支援を加速していきます。

お問い合わせ先

中小企業庁金融課03-3501-2876

継続・拡充・創設する主な融資制度

●原材料・エネルギーコスト高対策

▽「セーフティネット貸付」の継続・拡充(運転資金)=利益率が低下している場合や厳しい業況にあり認定支援機関などの経営支援を受ける場合に、金利を最大0・6%(小規模事業者は最大0・8%)引き下げます。 ↓貸付限度額=中小企業事業・商工中金7億2000万円、国民生活事業4800万円

▽「省エネルギー促進融資」の創設(設備資金)=利益率が低下している中で、省エネルギーに資する施設などを取得し、省エネルギーを推進する場合に、金利を0・65%引き下げるとともに、従来とは別枠の貸付限度額とします。

→貸付限度額(別枠=中小企業事業7億2000万円、国民生活事業7200万円

●創業支援・地方創生関連

▽「創業支援貸付利率特例制度」の創設=創業前や創業後1年以内の場合に、金利を0・2%(女性や若者、U/Iターンによる創業者は0・3%)引き下げます。

▽「事業承継・集約・活性化支援資金」の創設=事業の承継などに当たり、安定的な経営権の確保や付加価値向上などを行う場合に、金利を0・4%引き下げます。

→貸付限度額=中小企業事業7億2000万円、国民生活事業7200万円

※資本性劣後ローンを、従来とは別枠の貸付限度額(中小企業事業3億円、国民生活事業4000万円)で利用することが可能です。

補助金関係

ものづくり・商業・サービス 革新補助金 予算額1020億円

ものづくり・商業・サービス革新補助金

○新しい商品・サービスの開発や業務プロセスの改善、新しい販売方法の導入など、中小企業・小規模事業者が取り組む事業革新の費用の3分の2を補助します。今回は、共同体で行う設備投資なども支援対象に追加します。

補助対象

①新しいサービス、新商品・試作品の開発

②複数者が共同で取り組む設備投資など

※②については、創業間もない企業や小規模事業者は申請書類が簡素化されます。

補助上限額=①1000万円、②共同体で5000万円(500万円/社)※設備投資をせずにサービス開発をすることもできます(上限700万円)

お問い合わせ先

中小企業庁技術・経営革新課03-3501-1816

省エネ設備導入を支援します 予算額930億円

地域工場・中小企業等の省エネルギー設備導入補助金

①最新モデルの省エネ機器・設備を対象に、費用の2分の1を補助します。その際、導入前後のエネルギー使用量の提出を省くなど申請手続きを簡素化します。②このほか、工場・オフィス・店舗などの省エネに資する設備の更新・改修についても費用の2分の1を補助します。(エネルギー管理支援サービスを活用した場合は3分の2)

お問い合わせ先

資源エネルギー庁省エネルギー対策課03-3501-9726

小規模事業者を応援します 予算額252億円

小規模事業者の持続化支援

①小規模事業者が商工会・商工会議所と一体となって取り組む販路開拓の費用(チラシ作成費用や商談会参加のための運賃など)の3分の2を補助します(持続化補助金)。

また、(1)複数の事業者が連携した取り組みや、(2)雇用対策・買い物弱者対策への取り組みを行う事業者に対しては重点的に支援(補助上限のアップ)します。

補助上限額=50万円((1)500万円、(2)100万円)

②既存の商圏を超えた広域に販路を拡大しようとする小規模事業者を対象に、物産展や商談会の開催、国内外のアンテナショップやインターネットによる販売支援などを行います。

お問い合わせ先

中小企業庁小規模企業振興課03-3501-2036

創業を目指す方を応援します 予算額50億円

創業・第二創業促進補助金

①創業費用の3分の2を補助します。補助上限額=200万円

②事業承継を契機として既存事業を廃業し、業態変換する際(第二創業)にかかる費用(廃業コストを含む)の3分の2を補助します。 補助上限額=1000万円

③産業競争力強化法に基づき、市区町村と連携する創業支援事業者(商工会議所・商工会や地銀・信金など地域金融機関、一般社団・財団法人、NPOなど)による、経営相談や交流会の開催などの取り組みを支援します。 補助上限額=1000万円

補助率=3分の2

お問い合わせ先

①③中小企業庁創業・新事業促進課03-3501-1767

②中小企業庁財務課03-3501-5803

地域資源の活用を応援します 予算額40億円

ふるさと名物応援事業

①小企業・小規模事業者が、地域資源活用や事業者連携により行う商品・サービスの開発などにかかる費用の3分の2を補助します。補助上限額=500万円、1000万円

②小売事業者などが、製造事業者と連携して「ふるさと名物」などの販路開拓に取り組む際にかかる費用を補助(大企業への補助率は2分の1、中小企業などへの補助率は3分の2)します。補助上限額=1000万円

③複数の中小企業・小規模事業者が、「ふるさと名物」などを地域ブランド化するための取り組みを行う場合、その費用の3分の2を補助します。補助上限額=2000万円

④地域資源を海外展開させるため、国内外の専門家などを活用して行う、ものづくり、食、観光などの地域資源の発掘や、海外向け商品の開発などの取り組みを支援します。

※ふるさと名物については、「地域住民生活など緊急支援のための交付金」による「ふるさと名物商品券」を活用して、消費を喚起します。

お問い合わせ先

中小企業庁創業・新事業促進課03-3501-1767

人材の確保・育成を支援します 予算額60億円

中小企業・小規模事業者人材対策事業

①地域内外の若者・女性・シニアなどの多様な人材から、地域の中小企業・小規模事業者が即戦力として必要とする人材を発掘し、紹介・定着までを一貫支援します。

②「地域人材育成コンソーシアム」を組成し、地域の複数の中小企業・小規模事業者による出向や共同研修などを通じて、人材育成を支援します。

③ものづくり中小企業・小規模事業者の現場で働く人材を育成するための研修費用の3分の2を補助します。

お問い合わせ先

①中小企業庁経営支援課03-3501-1763

②経済産業政策局産業人材政策室03-3501-2259

③製造産業局参事官室03-3501-1689

事業承継の円滑化に取り組みます 予算額24億円

中小企業新陳代謝円滑化普及等事業

○平成27年1月の相続税引上げ、事業承継税制拡充の施行、小規模企業共済制度の見直しなどにあわせて、事業承継・廃業などに関する施策・制度の講習会・説明会の開催や、個別相談員の派遣などを行います。

※このほか、商店街の活性化のために、「地域住民生活等緊急支援のための交付金」により、地方公共団体が、「プレミアム付商品券」発行や創業支援などを実施できます。

お問い合わせ先

中小企業庁財務課03-3501-5803

中小企業庁小規模企業振興課03-3501-2036