私は若い頃たくさんの失敗をしてきました。大学院を中退し、専務として家業のディスカウントストアに入った当時、古参、新人を問わずスタッフが駄目に見えて仕方ありませんでした。実際は自分が駄目な上司だったのですが、それに気付くまでに数年かかりました。
人は誰しも、相手から自分のことを重要であると考えてもらいたいものです。社内のいずれか一人が欠けても業務の質が落ちるわけですから、全ての社員が重要ということですが、当時の私にはそういった発想はありませんでした。
例えば部下が何かを言おうとする時、話の半分も聞き終わらないうちに、「君の言いたいことはこういうことだろう……」と、相手に全てを言わせませんでした。しかし半年ほどで、「専務は宇宙人みたいだ」「自分たちの意見なんか必要ない」といった空気が社内に広がり、私は考えを改めざるを得なくなります。仲良くしないといけない、打ち解ける雑談が必要だと思うようになり、一緒に食事に行ったり、酒を飲んだり、挙げ句の果てにはマージャンまでやるようになりました。当時はそういった付き合いが効果的な時代で、相互理解が進み、やがて一体感ある組織にすることができました。
このような経験の中で分かったことは、人と相対する時は、相手を重要人物として扱うということです。最も分かりやすく効果的な方法として、話を聞く時のノートがあります。
