栄一の「第二の故郷」佐久の巨岩が連なる景勝地
内山峡(うちやまきょう)は千曲川の支流滑津(なめづ)川によって形成された渓谷で、迫力ある無数の奇岩が見られることから、「信州耶馬渓」と呼ばれて親しまれてきました。栄一は、家業の藍玉を売るため信州を旅した際にこの地で漢詩を詠み、19歳のときに従兄(いとこ)の尾高惇忠(じゅんちゅう)と合作した『巡信紀詩』に納めています。青空を衝き、白雲をも穿(うが)つ気持ちで突き進む、という思いを表したこの詩は、栄一の生涯を描く2021年NHK大河ドラマ『青天を衝け』のタイトルの元にもなっています。
秋には内山峡を通るコスモス街道と呼ばれる国道254号線沿いのコスモスが見ごろを迎え、花の向こうに奇岩がそびえる美しくも力強い景色を楽しめます。
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