足元で、世界的に政治情勢の不安定化が懸念されている。わが国の衆院選挙では連立与党が過半数割れになり、重要事項の決議に関して野党の協力が必要になった。ドイツでも連立与党の枠組みが崩れ、選挙が実施される見込みだ。
米大統領選挙では、事前の接戦予想に反してトランプ前大統領が圧勝した。ただ、同氏の政策運営を的確に予想することは難しいだろう。前回の就任期間のことを振り返っても、いろいろな軋轢(あつれき)が発生することがあるかもしれない。主要国の政治情勢が不安定化して予見性が低下することは、経済にとってプラスには作用しない。多くの企業や経営者は、経済政策などに適合するように事業展開を考えるからだ。これだけ主要国の政治に変化が起きると、今後の情勢は不安定化することが懸念される。世界的に政治の動きには十分な注意が必要だろう。
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