米中対立は激化と緩和を繰り返し、長期化の様相を深めている。歴史を振り返れば大国間の対立には争点となる象徴的な商品がある。かつては石油や小麦だったが、米中対立では半導体と大豆、レアアースが象徴となった。トランプ政権は先端半導体とその製造技術を中国封じ込めの切り札とし、中国側はレアアース輸出と大豆輸入で米国を揺さぶっている。
大豆は、かつては日本が世界最大の輸入国だった。1973年には米ニクソン政権が日本への大豆輸出を停止して、大混乱が起きた。今は、中国が年間1億t前後の大豆を輸入する最大の輸入国である。対中輸出では長年、米国とブラジルが競り合っていたが、トランプ第1次政権以降、中国は大豆の「脱米国」を進め、昨年は輸入の75%がブラジル産となった。トランプ政権は昨年10月、中国に2500万tの大豆輸入を認めさせたが、米国は中国需要の多くを失い、大豆農家は経営危機に直面している。
