春は、心が弾む季節である一方で、〝何となく不調〟を感じやすい時期でもあります。その背景にあるのが、自律神経のアンバランスです。
春になると一日の寒暖差が10度以上になることも珍しくありません。体が気温の激しい変動に適応しようとすると、交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズにいかず、疲労が蓄積していきます。いわゆる「春バテ」と呼ばれる状態です。加えて、日照時間の延長による体内時計の乱れ、異動や転勤、新生活のスタートなど環境の変化による緊張、さらには花粉症などのアレルギー反応も、交感神経を過剰に刺激します。その結果として現れやすいのが、だるさや不眠、やる気の低下といった症状です。これらは〝気合が足りない〟のではなく、自律神経が揺らいでいるサインと受け止めることが大切です。
では、どう整えていけばよいのでしょうか。まずは寒暖差への備えです。脱ぎ着しやすい服装を意識し、冷えを防ぎましょう。朝はカーテンを開けて光を浴び、朝食を取って体内時計をリセットします。お気に入りの服や小物で気分を上げるのも効果的です。日中は、忙しい合間にお茶やコーヒーで小まめな休息を。夜は深い呼吸を意識し、40度前後の湯にゆったり浸かるなどしてリラックスを心掛け、就寝2時間前ごろからスマートフォンやパソコンを控えましょう。こうした積み重ねが、自律神経のバランスを整えます。
そして心の持ち方も重要です。焦らない、頑張り過ぎない、小さなことは気にしない。「今ここに生きている」ことに目を向け、心地よさを基準に行動するのもお勧めです。
年度替わりは、ビジネスパーソンにとって大きな変化の時期です。慣れない業務や初対面の相手との面談や会議には、事前準備を丁寧に行い、心の余裕をつくりましょう。朝を慌ただしくしないために早起きし、そのために早寝を心掛ける。無理を重ねないことが、結果的にパフォーマンスを高めます。
自律神経は常に一定ではなく、揺れ動くものです。だからこそ、揺らぎを受け入れて整え直す。上手に養生しながら、春を心地よく過ごしましょう。

