東京商工会議所と東京都は8月1日、広島商工会議所・岡山商工会議所・松山商工会議所(愛媛県)との連携により、現地食品製造事業者と都内食品バイヤーのための「瀬戸内の美味集結! 広島・岡山・愛媛×東京 商談会」を開催した。2018年7月の西日本豪雨からの復興に向けてさまざまな取り組みを展開している広島、岡山、愛媛の各県と共に、産業振興施策「ALL JAPAN&TOKYOプロジェクト」の一環として行う本事業に、3県の食品製造事業者68社が出展し、東京都内食品バイヤー98人が参加する大規模なものとなった。
瀬戸内の魅力あふれる食材を、首都圏の有力スーパーや百貨店、専門店、ホテルの食品バイヤーに向けてアピールする、広島・岡山・松山との連携で行う商談会は初めての試み。会場になった広島県立広島産業会館には、瀬戸内の海・山・里の恵みを生かした美味68品が集結した。参加申し込みを募る際に事前配布された商品ガイドブックは総菜、グロサリー、飲料などのカテゴリーごとに、1ページに1品ずつ商品詳細を掲載。写真や商品データ、特長などを丁寧に紹介している。
中でも好評だった商品は、広島の「海鮮しぼり焼牡蠣」、岡山の「磯乃羊羹」、愛媛の「きいろいしょうゆ」など。いずれも個性的で、なおかつ都内ではなかなか手に入りにくいものばかりがそろった。約1年の準備期間を経て実施したこのプロジェクトでは、展示試食会に始まり、サプライヤー、バイヤーの双方指名による事前マッチング型で339件の商談が行われたという。また、夜の懇親会では事業者とバイヤーの直接的な交流が図られ、商談以外にも販路拡大に向けたアドバイスなど活発な意見交換があった。
翌2日には、A、B、Cの3コースに分かれて現地企業の視察会を実施。広島県内の事業者に興味を持ってもらうための行程を取り入れた。 参加事業者にとっては出展無料でビジネスチャンスにつながる好機となり、東京商工会議所担当者は「各県とのパイプができたことで今後にもつながる手応えを感じた」と語っている。
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