全国からの継続的なご支援に深く感謝申しあげます
東北六県商工会議所連合会 会長 鎌田 宏
日本商工会議所はじめ全国の商工会議所会員の皆さま方には、震災発生直後から義援金や救援物資の提供、経営指導員の派遣、遊休機械の無償提供など、物心両面にわたるご支援を通じて復興への大きな後押しをいただいておりますことに対し、改めて東北六県の被災地商工会議所を代表し、御礼申しあげます。
早いもので、この3月で震災から3年が経過し、被災地の復興も徐々にではありますが目に見える形で進み始めています。その一方で、地域により抱える課題は異なり、進捗状況にも格差が生まれていることも事実であります。
今もなお約14万人が故郷に帰ることができずにいる福島県では、県民が安心して生活するために最も重要な除染作業が進んでおらず、当該地域の事業者はいまだ事業再開のスタートラインにさえ立つことができない現状です。
また、津波被害の大きかった宮城・岩手両県の沿岸部では、沈下した土地のかさ上げや防潮堤の建設も遅々として進んでおりません。労働力不足・資材価格高騰などの直接的要因に加え、地権者数が膨大なことや、地域によっては区画整理事業の見直しを求める声が高まるなど、時間の経過とともに課題も複雑に変化しており、迅速な対応が求められています。
このような中で、東北楽天ゴールデンイーグルスの日本一達成や、2020年オリンピック・パラリンピックの東京開催決定など、スポーツを通じて被災地が勇気づけられるニュースが続きました。私どもとしても、五輪誘致にあたり東京開催の意義の一つに掲げられた「震災からの復興」が加速的に進むよう、東北が一丸となって復興と福島の再生に尽力してまいる所存です。
そのためには経済の復興が不可欠であります。震災で失った販路の回復や風評被害払拭・風化防止という課題の解決に向けて、商談会や交流人口拡大のための事業を実施いたします。地域と企業に活力をもたらす施策を実行し、真の復興のため一日も早く地域経済が再生できるよう、日本商工会議所ならびに全国514商工会議所の皆さまのお力添えをいただきながら奔走してまいりたいと存じます。
全国の皆さまにおかれましては、被災地の現状へのご理解と、従前同様引き続きの温かいご支援をよろしくお願い申しあげ、感謝の言葉とさせていただきます。
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